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【応用情報技術者】アンゾフの成長マトリクスとは何か

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●アンゾフの成長マトリクスとは
経営戦略で用いる考え方の1つ。製品と市場が「既存」か「新規」のどちらに当てはまるかを分類する考え方。

出題された回(平成29年度春期以降)
令和4年度春期

アンゾフの成長マトリクスの説明

アンゾフの成長マトリクスは、ビジネス戦略を考える際に使えるツールの一つで、企業が市場や製品をどのように成長させるかを考えるのに役立ちます。

アンゾフの成長マトリクスは下の表です。

既存の市場
企業が既に参入している市場のことです。例えば、地元の喫茶店にとって既存の市場とは、その地域になります。また、トヨタにとって既存の市場とは自動車市場全体になります。

既存の製品
企業が既に提供している製品のことです。例えば、地元の喫茶店にとって既存の製品とは、既に売り出しているコーヒーやナポリタンになります。

新規の市場
企業が未だ参入していない市場のことです。例えば、地元の喫茶店がネット通販でコーヒーの販売を始めたら新規の市場に参入したと言えます。

新規の製品
企業が新しく開発した製品のことです。例えば、地元の喫茶店が新しくメニューを作成すれば、それは新規の製品になります。

アンゾフの成長マトリクスの4つの成長戦略

市場浸透

既存の市場で既存の製品の売上を成長させます。価格調整や販促活動が市場浸透戦略に当たります。地元の喫茶店が地域の掲示板に広告を打ち出せば市場浸透になります。

製品開発

既存の市場で新規の製品の売上を成長させます。新製品の開発や既存製品の改良が製品開発戦略に当たります。地元の喫茶店がメニューを増やせば製品開発になります。

市場開拓

新規の市場で既存の製品の売上を成長させます。新しい地域や顧客層への販売が市場開拓戦略に当たります。地元の喫茶店が別の地域に店舗を増やせば市場開拓になります。

多角化

新規の市場で新規の製品の売上を成長させます。最もリスクの高い戦略です。地元の喫茶店がレトルトコーヒーを開発して全国で販売すれば多角化になります。

アンゾフの成長マトリクスを使うことで、企業が成長する方向性を明確にできるので、ビジネスにおける選択肢を整理できます。

過去問

応用情報技術者 午前試験
令和4年度春期問68

アンゾフの成長マトリクスを説明したものはどれか。

ア 外部環境と内部環境の観点から、強み、弱み、機会、脅威という四つの要因について情報を整理し、企業を取り巻く環境を分析する手法である。

イ 企業のビジョンと戦略を実現するために、財務、顧客、内部ビジネスプロセス、学習と成長という四つの視点から事業活動を検討し、アクションプランまで具体化していくマネジメント手法である。

ウ 事業戦略を、市場浸透、市場拡大、製品開発、多角化という四つのタイプに分類し、事業の方向性を検討する際に用いる手法である。

エ 製品ライフサイクルを、導入期、成長期、成熟期、衰退期という四つの段階に分類し、企業にとって最適な戦略を立案する手法である。

正解と解説

正解は”ウ”
事業戦略を市場浸透、市場拡大、製品開発、多角化の4つに分類する手法がアンゾフの成長マトリクスなので、”ウ”が正解です。